熱中症とは
熱中症とは、体温の調節機能が働かなくなったり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたりして、めまい、大量の汗、筋肉のこむら返り等が起こる病気のことです。さらに症状が悪化すると頭痛、吐気や嘔吐、意識を失う、けいれんする等の様々な症状が現れ、場合によっては死亡することもある危険な病気です。熱中症について正しい知識を身につけ健康被害を防ぎましょう。
熱中症の起こりやすい環境
炎天下に長時間いたり、真夏の屋外で運動をしていたりすると熱中症になりやすいと想像するかもしれません。
しかし、屋外だけでなく室内で何もしていないときでも熱中症になることがあります。
一般的に『気温が高い・湿度が高い』『風が弱い・日差しが強い』『照り返しが強い』『急に暑くなってきた』このような環境で熱中症は起こりやすいと言われています。
そのため、屋外だけでなく冷房の効いていない屋内や冷房をつけずに寝ている夜間でも熱中症になる可能性があります。また、暑さに慣れていない梅雨時期に熱中症患者が増えるのは、気温が高くなり始める、急に暑い日がある、そんな時期に「まだ暑さに体が慣れていない=暑熱順化ができていない」という事が原因の一つとされています。暑熱順化については当センターホームページの健康増進コラムにも「5月から始める熱中症対策 暑熱順化とは」という記事が掲載してありますので、参考にしてください。
障害のある方の熱中症対策
特に、熱中症に注意が必要なのはお子様や高齢者、そして「障害のある方」と言われます。
「体温調節機能の働きが低下している」「暑さや寒さ・喉の渇きを感じにくい、上手く伝えられない」「暑さや寒さに応じた洋服の調整が苦手」「体調不良を人に上手く伝えられない」「温度や湿度・天候などを把握することが難しい」このような障害により熱中症になる可能性が高まります。
厚生労働省の熱中症予防のための情報・資料サイト 内に「障害のある方」に向けて障害別の熱中症対策がまとめられたリーフレットが掲載されています。熱中症対策の参考としてご活用ください。
この他にも、環境省が4月下旬頃から10月頃に情報提供する『暑さ指数:WBGT』は日常生活や運動に関する注意事項が細かく示されており熱中症に特に注意が必要な方には有益になると思います。
洋服選びが難しい、どんな服を着て外出すれば良いか悩むという方には、日本気象協会が情報提供する『服装指数』 を参考にすることもお勧めします。人により暑さや寒さの感じ方は異なるため、あくまで目安ではありますが予想気温からどんな服装が適しているか提案しています。
参考資料
厚生労働省 熱中症を防ぐために知っておきたいこと 熱中症予防のための情報・資料サイト
手足•体幹に障害のある方(特に車イスを利用する方)が気をつけたい5の項目
厚生労働省 夏場の外出(暑さ)に慣れていない方が気をつけたい5の項目
