会場ならびにアンケートでいただいたご質問・ご意見を踏まえて今後も研究開発と広報、制度面の検討など続けて行きたいと存じます。
近年の脳科学と技術の進歩によって,体を動かさなくても脳から直接信号を得て,文字を入力したり装置を操作したりする「脳インターフェース」(BCIないしBMI)が実用化されようとしています。この技術を,全国で数万人以上おられる重度の身体障害のある方が使えるようになると,生活の質を改善できる可能性があり,現在盛んに研究されています。
今回、厚生労働科学研究推進事業により、BCIの最先端の研究が行われているアメリカ合衆国ニューヨーク州保健局ワズワースセンターより、Theresa M. Vaughan(テレサ・ヴォーン)氏をお招きすることができ、重度障害者(筋萎縮性側索硬化症ALSがある方々)が家庭でBCIを長期間使用する研究についてご講演いただくことになりました。あわせて重度障害者からの提言(ALSの方と家族),支援機器の制度面の動向(厚生労働省),研究開発・技術動向などを明らかにするシンポジウムを下記のように企画いたしました。多数の方々のご来臨を賜りたく,ここにご案内申し上げます。
略語説明:BCIはBrain-Computer Interface(脳・計算機インターフェース)の略で,BMIはBrain-Machine Interface(脳・機械インターフェース)の略です。インターフェース(interface)は「接続技術」とも訳されます。BCI/BMIの応用としては,諾否応答,文字入力(文書・Eメール作成),環境制御(ベッド・テレビ・エアコン・照明の操作等),電動義手・ロボットスーツや車いすの操作が考えられています。
日時 | 2008年(平成20年)11月1日(土) 13:00〜17:00 (開場:12:30) |
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会場 | 国立障害者リハビリテーションセンター 学院6F 大研修室
埼玉県所沢市並木4-1 交通案内 西武新宿線「航空公園駅東口」または「新所沢駅東口」から徒歩約15分 学院へは「新所沢駅」からが便利です。歩道上の黄色いブロックに沿っておいで下さい。 建物配置図 学院は、西門から入って、左手すぐです。 |
主催 | 国立障害者リハビリテーションセンター研究所 |
参加費 | 無料 (17:30からの情報交換会の参加費は別途) |
情報保障 | 英語の講演は英日逐語訳がつきます。
パソコン要約筆記を用意します(情報交換会を除く)。 手話通訳が必要な方は,10月28日までにご連絡下さい。 |
情報交換会 | 同じ会場にて,17:30から1時間程度
情報交換会は参加費500円を徴収させていただきます。 |
時間 | 内容・演者 |
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12:30- | 開場・受付 |
13:00-13:05 | 開会あいさつ
国立障害者リハビリテーションセンター研究所長 諏訪 基 |
13:05-13:25 | 福祉機器開発への希望: 生体電気信号インターフェース利用者から
仙台市 和川次男・和川はつみ (ビデオでの講演) 解説:丸岡稔典(国立障害者リハビリテーションセンター研究所) |
13:25-14:00 | 支援機器の新たな展開について: 厚生労働省の立場から
厚生労働省社会援護局福祉用具専門官 高木 憲司 |
14:00-14:20 | 休憩 |
14:20-15:20 | ALS患者家庭でのBCI長期使用の研究
Theresa M. Vaughan, Wadsworth Center, New York State Department of Health, USA ※ 英日逐語訳がつきます。 |
15:20-15:40 | 休憩 |
15:40-16:05 | 高度先進福祉機器開発研究の現状
国立障害者リハビリテーションセンター研究所 森 浩一 |
16:05-16:30 | 国立障害者リハビリテーションセンターでの開発研究
国立障害者リハビリテーションセンター研究所 神作 憲司 |
16:30-16:55 | ALS患者を対象としたBCIの開発
国立障害者リハビリテーションセンター研究所 井上 剛伸 |
16:55-17:00 | 閉会あいさつ
国立障害者リハビリテーションセンター総長 岩谷 力 |
17:30-18:30 | 情報交換会 |