国立障害者リハビリテーションセンターでは、先天性上肢形成不全のお子様に対して医師、作業療法士、義肢装具士、理学療法士、運動療法士、エンジニアの各専門家がお子様の成長と発達をサポートしながら訓練を行っています。


義肢装具技術研究部は、リハビリテーション部と協働で義手の試作と評価(試用評価)を行っています。


義手の試用評価は研究課題「先天性四肢形成不全児の発達に合わせたリハアプローチの開発 」の一部として行っています。


義手の試用評価について

お子様の発達段階に応じて、装飾義手や筋電電動義手などの義手を製作します。
いろいろな義手を試しながら、使い方を練習し、できることを増やしていきます。
お子様が義手を受け入れられるようになれば、自宅へ持ち帰り、生活で使用していただくこともできます。




筋電電動義手の操作練習もいたします。
筋電電動義手の操作練習は筋電の検出ができれば、何歳からでも始められます。
また、筋電電動義手を含む試用評価用の義手は無料でお貸しいたします。

義手の試用評価の結果、お子様の生活や学業にその義手が本当に必要であると判断された場合には、社会福祉制度(障害者総合支援法)を利用した義手の製作費用の支給申請を行います。
申請にあたっては専門職が手続きのお手伝いをいたします。
 
申請手続きの詳細は「義肢を必要とされるお子様とご家族様へ」をご覧ください。

 

先天性上肢形成不全の方のための義手訓練の紹介(病院リハビリテーション部)

 複数のお子様が参加するグループ訓練と、個別対応の訓練を月1~2回の頻度で行っています。グループ訓練は年少グループ(0歳~3歳前後)と年長グループ(3歳~就学前)の2つのグループがあります。
  • 年少グループ
    義手をつけることに慣れ、ハイハイやつかまり立ちの時に両手を使って体を支えたり、ボールなどをつかって遊んだりすることで、体のイメージ作りを行います。
    年長グループ
    義手をつけて手芸や工作などをすることで、両手を使った生活動作の練習をします。また、鉄棒や縄跳びなどの運動も取り入れ、全身の成長と発達を促します。
    個別対応
    個々の身体状況に応じて訓練プログラムを構成します。 年齢は問わず、成人の方も対応いたします。 訓練では、効果的な玩具の使い方など、お子様の発達段階に合わせた遊び方や接し方を保護者の方へアドバイスいたします。


    また、保育園や幼稚園、学校で与えられる課題への工夫を一緒に考え、工作、お遊戯、体操、食事動作などに必要な道具を検討、試作します。
    訓練をご希望の方は、まず病院リハビリテーション科「四肢形成不全外来」を受診してください。

       病院受診案内のページ
       外来受診予約に関するお知らせ

    ○下肢形成不全のお子様にも別途対応いたします。
    ○より詳しい内容をお知りになりたい方はお電話またはメールでお問い合わせください。→お問い合わせのページ

     

     

    国リハニュース『小児筋電義手の普及』(第372号(令和5年春号)特集)
    当センターの取り組みを紹介しています。