人が生活していく上で必要な動作(食事・整容・更衣・排尿・排便・入浴など)を日常生活動作(ADL)といいます。作業療法部門では、一般的な環境での動作が困難な方々に対して、それぞれの動作の獲得訓練を行います。併せて、訓練室での動作獲得から生活動作として自立できるよう他部門と協力しながら訓練を進めていき、最終的には獲得動作がセンター終了後の生活でも継続できるよう支援します。
食事動作訓練自助具や福祉機器を活用しながら、食事動作の向上を目指します。写真はPSB(ポータブルスプリングバランサー)という機器を使用している場面です。さらに腕の動きが不十分な方に対しては、手を使わずに顎でジョイスティックレバーを操作して摂食ができる食事支援ロボット「マイスプーン」を使用し動作の獲得を目指します。 |
整容動作訓練自助具や福祉機器を活用しながら、歯磨き・洗顔などの整容動作の向上を目指します。写真は、爪切り用の自助具を使用している場面です。 |
更衣動作訓練日常で使用する衣服の着脱訓練を行います。頸髄損傷者の場合、ベッド上などの環境で衣服の着脱を行うこともあります。また、必要に応じて訓練方法や場所を考慮しながら支援します。 |
排便動作訓練高床式トイレや側方に台を取り付けた洋式トイレなどの環境で排便動作の獲得を目指します。頸髄損傷者が使用する特殊な排便用の機器では座薬挿入器や排便用カメラ装置があります。 |
入浴動作訓練高床式の浴室等、安定した姿勢がとれる環境で入浴動作の獲得を目指します。 |
排尿動作訓練自己間歇導尿や収尿器の処理、留置カテーテルの自己操作訓練などを支援します。 |
移乗動作訓練ベッド等の生活環境での移乗動作訓練を支援します。必要に応じてトランスファーボード等の環境設定を行います。 |
家事動作訓練調理等の家事動作訓練も応用動作として支援します。 |