今や、フルマラソンを1時間20分台で駆け抜け、選手の技術とともにレーサーの性能もますます高まってきた車いすマラソンです。車椅子バスケットボールと同様に、障害者スポーツの代表格です。そんな車いすマラソンですが、重度な障害となる頸髄損傷の方にはあまりなじみがないかもしれません。機能的な問題から走行スピードを上げることができず、多くの大会が胸腰髄損傷者を対象に関門(決まった距離を特定の時間内で通過しないと失格となる)を設けていることから、完走することができないことも参加者の少ない原因といえるかもしれません。当センターでは、T51クラス(C6レベルに該当)という車いすマラソンでも最も障害の重いクラスの方の支援を中心に取り組んでいます。今までも多くの利用者が地元で開催される大分国際車いすマラソン大会に出場しました。障害が重いことから、完走が大きな目標となりますが、これまでに数名の方が完走されています。またOBもクラス別では上位入賞するなど活躍しています。
T51クラスでは、専用のレース用車いすが必要となります。また駆動フォームも、ほかのクラスの駆動フォームとは異なることから、そのフォームの習得や、基礎体力の獲得にも一定の期間が必要です。上記の点については、当センターでサポートしています。センターを利用されていない方に対しても情報提供は可能ですのでご相談ください。
大分国際車いすマラソン大会参加の利用者
頸髄損傷者(C6レベル)用に開発したレース用車いす