開発会議:第1回

開催概要

日時: 2014年6月1日(日)14:00〜16:00
場所: 国立障害者リハビリテーションセンター研究所 第2会議室
参加者: 【ユーザ】 2名,【開発者】 5名,【スタッフ】 3名 【オブザーバー】 2名

プログラム

15:30~ 開会、挨拶、自己紹介
15:35~ 要求機能と思考展開図の確認
15:50~ ディスカッション
15:50~ モックアップを使って機能を確認しよう!
16:35~ モックアップを使って制約条件を出しつくそう!
17:20  次回、今後に向けて、閉会

内容

1.進め方の確認とこれまでのおさらい
はじめに、失禁時の臭い対策に特化し危機開発を進めてきた開発会議Bの昨年度までの流れを説明した上で、最新の試作機(モックアップ)の紹介を行った。

2.モックアップの機能の確認

コーヒー、牛舎、ハッカの3種の臭いを、それぞれ大型ビニール袋に閉じ込め、モックアップのホースから吸引しながらフィルターを通り吐き出されるファン付近の臭いと、直接ビニールからの臭いの違いを検証。

3.ディスカッション 
【機能について】
・現段階で、臭いが半減しているように感じる。活性炭の精度によっては、消臭機能は期待できる。光触媒などと組み合わせることにより、さらに消臭効果が高まるのではないか。
・ステンレス製で重いが、軽量化、小型化も目指したい。
・ワンパスで消臭したい。
・オゾンで臭い物質を殺菌し、活性炭にオゾンを吸着させ、二酸化チタンとの組み合わせで10数枚のフィルターを通すことにより、消臭機能を高めたい。
・二酸化チタン・光触媒にも様々な手法があるので、調べたうえで検討したい。
【サイズについて】
・大きさ、重さ、素材の検討が必要。
・プラスティックなどで軽量化したい。
・前回のWSでは、172ミリ×150ミリ×51ミリぐらいなら利用できそうだという結論であったが、もしティッシュの箱ぐらいになるなら更に良さそう。
【開発費用・ユーザコスト】
・開発費用を考えると、ニーズはあるが、ペイするのは難しい。
・ユーザーからは初期費用とランニングコストの関係が問題。活性炭は、目詰まりによる交換が必要となる。活性炭使用は1回のみで、ランニングコストとして取替に¥3,000程度かかるのではないか。
 ¥50,000;補助金がないと購入はしない
¥30,000;厳しい
 ¥10,000代;ダメもとで買ってみようという気が起きる、¥19,800で限度。
【使用の汎用性】
・車いす装着以外でも、車の中、車いすtaxi、病院利用、ペット利用などさまざまな汎用性を持たせると、需要が増えるのではないか。
【稼動音について】
・現在はPCファンを使用しているのでPC利用時の音がするが、静寂な場などでは、その音も気なる人もいる。サイレンサーなどを付けてはどうか。
・外側のカバーを柔らかい素材にするのはどうか?バッグのようなイメージ。
・音も小さくできると考えられると考えられる。
【電力・電池について】
・ファンで多くの電力を消費しているので、温度差で内部を陰圧にするなどして、省電力化できないか?
・水分があるところでは、リチウムイオン電池は、稀にではあるが、発火の可能性があり、鉛蓄電池、ニッケル水素などの方が安全性は高い。商品化まで考えると、安全性の確認は重要である。
【今後の進め方について】
・まずは、性能を高めてから、安全性など実用化に向けた検討を進める。
・今後は、活性炭の質や厚さを変えたり、能力の違うファンを使うなど、実験を繰り返してある程度の成果を得た後、参加者のみなさんと検証したり、モニタリングしたりするステップで進めていきたい。

 

写真1
写真1  会場の様子.

写真2
写真2  臭いは消えているかな?.

写真3
写真3  ディスカッションの様子.

写真3
図1  消臭メカニズムの比較表.

写真3
図2  ディスカッションの記録.