障害者の災害対策ワークショップ:第三回

開催概要

日時: 2014年9月23日(火・祝)13:30〜16:30
場所:国際フォーラムG401会議室 
参加者: 【ユーザ】 9名,【開発者】 7名,【スタッフ】 3名 【オブザーバー】 4名

プログラム

13:30~ 開会、挨拶、進め方説明
13:40~ 講義(NPO愛知ネット 南里幸氏)
14:30~ シナリオワークショップを体験しよう
16:00~ 全体での質疑・ディスカッション

16:30  閉会

内容

1.開会、挨拶、新規参加者の自己紹介
・開会の挨拶
・講師紹介(NPO愛知ネット 南里幸氏)

2.講義の概要(南里氏より)
・東日本大震災をはじめとした被災地での、屋外での被害の様子、屋内での様子のスライドを紹介。

3.シナリオワークショップを体験しよう
・シナリオワークショップでは、「シーン①安全確保」「シーン②安否確認」「シーン③初期避難」「シーン④避難生活」などを想定しているが、今回は「シーン②安否確認」の体験を行うこととした。
・本ワークショップ中に、地震が発生するという想定で実施。
◆グループ討議であげられた意見
【理想】
・安全な場所へ移動する
・家族などに連絡する
・水や食料を確保し宿泊の準備をする
・携帯ツイッター、Facebook等のSNS利用を利用して安否確認をする など

【現実】
・この場所から動くべきか迷う、・何もできずに、支援者を待つ
・エレベータが止まって動けなくなる
・携帯のバッテリーを温存のため、最小限しか使わない
・伝言ダイヤルを利用して安否確認を行う など

【日ごろからやっていること・やっておくべき(備え)】
・自宅での予備バッテリーの確保
・災害伝言ダイヤルなどの熟知
・自治体の「要援護者」リストに登録をしておき、有事に助けが来るのを期待する
・家族との避難場所・待ち合わせ場所を確認しておく など

4.全体での質疑・ディスカッション
【南里さんへのQ&A】
Q.避難所に行かなくても済んだ人はいますか?それは備えのおかげですか?
A.地域や社共の人など、日ごろから顔見知りの関係があり、避難所に行かずとも物資を届けてもらえるなど、自宅で避難生活可能だった人もいる。
Q.避難所のトイレがすぐに使えなくなったとのことだが、排泄物のごみはどうしたのか?
A.地面に穴を掘って埋めたり、そこをテントで囲ってトイレとした事例もある。
Q.一番考えてもらいたいのは、「自助」「共助」「公助」のどれですか?
A.自助です。 
Q.シナリオWSのすべてのシーンを行うと時間はどれくらいかかるか?
A.30シーンあり、すべて行えばまる一日かかります。 など

【シナリオワークショップの感想】
〈災害のイメージがしやすかった〉
・場面を指定されていたので、考えやすかった。
・具体的な問題点と対策について話し合えたのが大変良かった
・被災地・避難所の現実を知ることができた事で、備えることの重要性をより意識した など

【キットづくりに向けて】
・具体的な事例があると良い(~して助かった、~しておけば良かった、~してあげれば良かった)
・過去の災害の写真、また写真の見方や解説があると理解が進む
・シナリオWSのように、シーンを区切ってWSをした方が、考えをしぼって意見を出しあってまとめる事ができる。など
以上


 

写真1
写真1 南里幸氏を講師に招いてのプログラム.

写真2
写真2 シナリオワークショップの体験!.

写真3
図1 発災直後の理想と現実の行動を確認.

写真3
図2 日頃からの備えについて議論.

写真3
図2 南里さんへの質問や意見収集.