障害者の災害対策ワークショップ:第五回

開催概要

日時: 2014年11月23日(日)13:30~16:30
場所:東京ビックサイト 604会議室
参加者: 【ユーザ】7名,【開発者】 5名,【スタッフ】 3名 【オブザーバー】 11名

プログラム

13:30~ 開会、挨拶
13:45~ シミュレーション
      ・災害事例の紹介、進め方の説明
      ・プロフィールシートの作成、共有
      ・自宅編体験
      ・外出編、避難編体験
15:20~ 休憩
15:35~ 意見交換
      ・グループで
      ・全体での意見交換
16:40 終了

内容

1.開会、挨拶、オブザーバーの自己紹介

2.シミュレーション

  •  シミュレーションを実施(自宅編、外出編、避難所編)

3.キットを体験した感想・ディスカッション(シミュレーション体験時の感想含む)
◆Aグループ
■感想・課題

  • 具体的なケースを想定して進められているので、このような現場に参加できて勉強になった。
  • 時間配分が難しい。完璧を目指すか、特定のところにフォーカスするかが課題。
  • それぞれの障害に合わせて、「何が重要な問題なのか」「どういう状態だと一番楽な状態で避難できるか」という点が無かった。

■キットをより良くするアイディア

  • 実際に震度7近くの地震がおきた際の自宅内の被害例を知りたい。
  • プロフィールシートも進め方マニュアルがあると良い。
  • ファシリテーターは、トレーニングを前提としてはどうか
  • カードに「衣料品」「救急箱」の中身など、具体例や解説が示されていると分かりやすい。
  • 必要な備えの欄は、「課題」のポストイットを貼る欄と、それを解決する「カード」を貼るに欄を対応させながら分けた方が良い。

◆Bグループ
■感想・課題

  • ツールの目的が何か、誰に向けたツールなのか(事業所レベルなのか、施設なのか、地域なのか)を明確にすべき。
  • 先ずはキット体験者、ファシリテーター及びそれに関わって体験した人の「災害対策への気づき」につながる第一歩ツールであることを目指したい。
  • プロフィールシートは極めてプライベート個人情報なので、どこまでどの内容を広げ、共有するのかの整理が必要。
  • 今回は肢体不自由者対象だが、いずれ視覚・聴覚・内部・精神・発達障害などに対応していきたい。
  •  

■キットをより良くするアイディア

  • 複数名で行う場合、同時進行の方が時間短縮できる。
  • 障害ある人の生活行動を知らない人がファシリテーターをする場合、当事者が自身の生活をどう伝えるか。医療・専門用語も多いので素人ファシリテーターの養成も必要。

 

<プロフィールシートについて>

  • プロフィールシート作成時のQ&Aタイムに時間がかかりすぎる。シート作成にあたってもファシリテーターのマニュアル整備が必要。
  • プロフィールシートを細かく記載するのは、当事者ニーズを正確に他に伝える・知ってもらう意味がある。時間をかけても丁寧に作成したい。
  • 時間がもう少し欲しかった。時間を気にして考えが深くいかずに進んだ印象もある。
  • 女性には女性のファシリテーターがつく方が、プライバシーは話しやすい。

■フリーディスカッション(全体)

  • WSなどで使ってもらいながら、どんな場面で利用する目的とするのか、設定をはっきりとさせられると良い
  • 自立生活をしていない施設生活をしている人には向かないキットとなっている
  • プライバシーの問題が気になる。知らない人が集まる中で、排泄のことなどどこまで話せるのかが課題である
  • 備えや支援を、自助、互助、共助、公助の4分類で考えると自助でできない部分のカバーを互助でできるしくみが育っていくと、暮らしていて安心できる地域となるのではないか(互助は近所の人や近くの中学生、民生委員など)。

以上


 

写真1
写真1 ワークショップの様子.

写真2
写真2 参加者がファシリテーターを体験!

写真3
写真3 備えカードを使った体験

写真3
図1 キットを良くするアイディア.

写真3
図2 カードを使った自分の備え.