日時: 2014年8月3日(日)13:30〜16:30
場所:東京ビックサイト 801会議室
参加者: 【ユーザ】 7名,【開発者】 6名,【スタッフ】 3名 【オブザーバー】 2名
13:30~ 開会、挨拶、自己紹介、本日の進め方
14:00~ 災害時シミュレーションから考えてみよう!
15:15~ 災害時に必要なものリストを作ろう
16:00~ ICFについて
16:15~ フリーディスカッション
1.災害時シミュレーションから考えてみよう
○2グループに分かれ、それぞれのグループで2名を抽出し、災害時のシミュレーションを作成。
〈災害時シミュレーション資料参照〉
2.災害時に必要なものリストをつくろう
○参加者全員それぞれが『大災害時の生活を支えるためにあったらいいな!の「大切なこと」「大切なもの」「大切な支援」シート』に10項目ずつ記入。健常者はユーザの立場であった場合を想定しながら記載。
・災害時に必要なものリスト一覧参照
3.ICFについて
○ICFについての説明と、昨年出された災害時に必要なものリストを「環境因子」と「参加と活動」項目に当てはめたシートを用い、リストが構造上、各項目に起因させて整理することができることを説明。
4.フリーディスカッション
【車いすユーザーの意見】
・東日本大震災から時間が経って、意識が薄れてきているので、こうして考える機会が重要である。家族を含めて、何がどこまでできるか、考えていく必要がある。
・昨年度も参加しているが、昨年の気づきにより理解を深めることがよりでき、昨年に比べて自らのリストを、より実感を持って作成することができた。
・ICFの視点を含めて、体系的にチェックをしていく事は意義深い。防災版ICFを作成できるとよい。
・災害時に必要なリストは、それぞれの立場の人が「自分ごと」のオリジナルのものができることが重要。
・当事者が、まず自分の意見を言う機会があって、地域、行政へ伝える事が重要である。
・様々な人でシミュレーションを行うことによって、気付くことも多い。多くのシミュレーションが出されるとよい。 など
【支援者の意見】
・まずは個人の備えをどうするか考えた後、そこから自立生活センター(事業所)としての備えをどうするか考えていく必要がある。
・実際の災害に近いイメージづくりが必要である。障害への対応に目が行くが、障害の有無に関わらず、人として命を守る為の方法についても注目したい。
・行政の立場としては、各地方自治体の行政ごとに対応が異なる。ご自身のお住まいの自治体情報を確認していただけるとよい。 など
【必要なものリスト発表】
○昨年度のリストと同じ内容
・トイレができる事、オムツ、衛生管理、消毒、褥瘡対策、水・食料、介助者、充電用の電気、暑さ・寒さ対策、安否確認の連絡手段、電話、薬、バリアフリーの交通機関、避難所のバリアフリー、手動車いす、ガソリン、小型のリフト、簡易スロープなど
○昨年度のリストにない新しい内容
・ヘルパーのシフト調整、利用可能な道路の情報、車いすのノーパンクタイヤ、人工呼吸器、おんぶ紐、人に頼むコミュニケーションの力、ヘルパーの居住地の把握、帰宅ルートの確認(複数)、装備品を自分で取れる位置に置く事、親や身近な人と話し合っておく事
【キット作成に向けてのまとめ】
・シミュレーションを行う際には、災害の種類や被害の状況など、前提となる想定をどうするか、その状況をどれだけリアリティをもって想像してもらうかが重要である。
・ファシリテーターの問いかけ方で、参加者が気づく課題や備えが変わってくるため、進行方法の検討が必要である。
・ICFの活用は、体系的に漏れのないチェックを行う為に有効であると考えらえる。また、備えとICF、障害の種類、ADLなど、情報をリンクさせて整理する事が必要である。
・障害の状況が違う、新しい障害者の参加で、必要なものリストも増加していきそうである。更なる情報収集が必要であると考えられる。 など
写真1 ワークショップの様子.
写真2 シミュレーションの様子.
写真3 シミュレーション結果の発表.
写真3 ディスカッションの模造紙.
図1 シミュレーション結果のまとめ.