<察籠浴

 C6レベル以下の頸髄損傷者では、自力で入浴動作が行える可能性があります。その環境においては、排便動作と同様に褥瘡予防を施した高床式の浴室やシャワー車いすで行う動作が中心になります。機能状態によっては、シャワー浴だけではなく、浴槽の出入り動作の獲得も可能になります。一連の動作を把握した上で、脱衣場・洗い場・浴槽の設置に配慮します。また、家族との共用の浴室にするかどうか、シャワー浴のみか・浴槽に浸かる時にはリフトを使用して介護を要するのか等、方法によっても環境整備が異なるため、それらを踏まえ検討します。介護中心の生活になる場合であっても、浴室を使用する際には介護スペースや本人の意向を考慮します。

浴室のポイント

入浴方法の選択

機能状態や生活環境、本人・家族の意向を踏まえ、入浴動作方法を選択する必要があります。

スペース

高床台上では長座位がとれるような広さが必要です。新築で専用の浴室を作る場合には、体を洗う高床台上は安全に動作が可能なスペースを確保します(横は1100mm以上とることが望ましい)。
健常者と兼用の場合、台の広さが制限される場合があるので、十分な動作確認が必要です。また、そのような兼用の場合は、台を一部簡易的に取り外せるようにすることなども検討します。場合によっては、浴槽の上部にも台を被せることもあります。シャワーチェア使用になる場合には、チェアの取り回しやそれに合わせたシャワーの位置の調整を考慮します。

※クリックすると大きな画像が見られます。

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高床浴室の材質

高床浴室は水周りのため、コンクリートやステンレス・水周りで使用可能な組み立て式パイプユニット(ヤザキ化工のイレクターなど)で土台を製作することが多いです。土台上には、浴室で使用可能なスノコ(木製やプラスチック)を載せて上部は水はけのために穴を開けたスポーツマットを敷き詰めます。

洗い場周りの配置

高床式浴室の洗い場周りには、背もたれ・蛇口(シャワー)を設置します。特に、頸髄損傷者にとっては、姿勢を保持するための背もたれは必須となることがあります。蛇口の位置は自分で使用しやすいようにレバーに補助具を取り付けることや、手元でシャワーの吐水・止水が押すだけで操作可能なものにする等の方策を考えることが必要です。既存のシャワーなどを利用する場合は、洗体の場所を蛇口などの位置に合わせ調整する場合もあります(シャワー車いす使用においても同様)。浴槽の出入りを行わない場合は、全身にシャワーを浴びることのできるシャワーシステムを設置することもあり、システムのレバーの操作が可能かどうかも事前確認が必要です。
その他としてスポーツマットに穴を開けることや、スノコ・グレーチングを工夫するなど、水はけにも配慮します。

アプローチ

洗い場や脱衣場に乗り移る場合には、そこまでの寄付きが必要です。浴室の出入り口の段差を解消することや、台への乗り移りの場所を浴室外も設けることも有効です。シャワー車いすでの入浴では、ベッド上で更衣を行い浴室へ移動する場合があるので、トイレと同様に導線を考え、プライバシーに配慮します。(高床式の浴室使用の場合であっても、ベッド上で更衣を行う場合もあります。)

浴槽への出入り

高床式浴室では、自力で浴槽の出入りを行うために洗い場と同様の高さの和洋折衷タイプの浴槽を設置することがあります(浅いものであると体が安定しにくい)。浴槽の出入りは、ほふく動作やプッシュアップ動作で行います。改修の場合は、高床の台と浴槽の高さや配置が合わないことが多く、浴槽の出入りを自力で行う動作が環境的に困難なこともあります。
全介助で浴槽に浸かる場合は、吊り下げ式のリフトを使用すると安全です。

合併症の予防

長い入浴時間を要するめ、冷暖房による温度管理や褥瘡予防には十分に配慮します。特に、暖房に関しては、水に濡れた体にエアコンなどの風が当たると、体温の低下を招く恐れがあるため、輻射熱を利用した暖房を設けることが多くなっています。冷房は、洗体場よりも更衣を行う場所に設置することが多くなっています。浴槽に入らない場合には、全身にシャワーを浴びることが可能なシャワーユニットを設置するケースもあり、体温低下防止に有効です(ただし、長時間お湯を当てることによる低温熱傷には留意します)。
褥瘡予防に関しては、裸で動作を行うため細心の注意が必要です。脱衣場を設ける場合には、高床式トイレ同様のレザー層にすることが望ましく、また、洗い場ではスポーツマットも褥瘡予防効果があるものを使用し、長時間座位をとる場所には、ジェルクッションを敷く等の配慮を行います。背もたれにも褥瘡予防の配慮を行います。
シャワー車いすに関しては、トイレチェアと同様の特殊なジェルマットを加工した座面を使用しています。また、シャワー車いすの背もたれなどに同様の褥瘡予防が必要です。
浴槽内にお湯の吹き出し口がある場合、熱傷や褥瘡のもととなる危険性が高くなりますので注意しましょう。

集合住宅や賃貸住宅

マンションやアパートなどの住宅の場合、ユニットバスを使用していることも多く、大掛かりな改修が困難な場合が多くあります。高床浴室を考える場合には、車いすで最大限寄り付ける場所から、台への乗り移りを行う方法がとれるため、浴室内の段差解消を行わずに済む場合があります。また、シャワー車いす使用の場合では、浴室の内外へ出入りするための段差解消が必須です。

介助者への配慮

長い入浴時間を要するめ、冷暖房による温度管理や褥瘡予防には十分に配慮します。特に、暖房に関しては、水に濡れた体にエアコンなどの風が当たると、体温の低下を招く恐れがあるため、輻射熱を利用した暖房を設けることが多くなっています。冷房は、洗体場よりも更衣を行う場所に設置することが多くなっています。浴槽に入らない場合には、全身にシャワーを浴びることが可能なシャワーユニットを設置するケースもあり、体温低下防止に有効です(ただし、長時間お湯を当てることによる低温熱傷には留意します)。
褥瘡予防に関しては、裸で動作を行うため細心の注意が必要です。脱衣場を設ける場合には、高床式トイレ同様のレザー層にすることが望ましく、また、洗い場ではスポーツマットも褥瘡予防効果があるものを使用し、長時間座位をとる場所には、ジェルクッションを敷く等の配慮を行います。背もたれにも褥瘡予防の配慮を行います。
シャワー車いすに関しては、トイレチェアと同様の特殊なジェルマットを加工した座面を使用しています。また、シャワー車いすの背もたれなどに同様の褥瘡予防が必要です。
浴槽内にお湯の吹き出し口がある場合、熱傷や褥瘡のもととなる危険性が高くなりますので注意しましょう。